窓の暑さ対策は遮熱と断熱が重要!プロが選ぶ対策6選|断熱リフォームの匠
コラム
投稿日 2020.09.11 / 更新日 2024.08.30
内窓・窓リフォーム寒さ・暑さ対策
窓の暑さ対策は遮熱と断熱が重要!プロが選ぶ対策6選
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矢崎 拓也
環境省認定うちエコ診断士
大学卒業後、断熱にまつわる資格をいくつも取得し、自ら調査や補助金申請の手配、セルロースファイバーの施工から窓の取付まで行える業界でも異色の人物。「日本中の住宅性能の低さを解決したい!」と大きな夢を原動力に戸建住宅の断熱リフォームに取り組む。
「外よりも部屋の中が暑い・・・!」
「窓際がもわっとして涼しくならない・・・」
このようなお部屋の暑さでお悩みではないですか?エアコンの設定温度を下げてみてもなかなか涼しくならなかったり、夜になっても部屋の中の熱気が取れない場合は窓が原因かもしれません。この記事では、夏の暑さを和らげるための窓対策を、窓の遮熱、窓の断熱の両面から解説していきます!
目次
夏の暑さの73%は窓から侵入する
夏の暑さは家の窓からの侵入が主な原因であることをご存知でしょうか。窓の遮熱性能や断熱性能が低いと、エアコンなどで部屋を冷やしても室温にムラが残り居心地がわるくなってしまいます。実際に、夏の暑さの73%が窓から侵入していると言われているんですね。(※1)
特に、遮熱・断熱対策がされていない窓は、日射からの熱を直接室内に取り込むだけでなく、涼しい室内の熱を外に逃がしてしまいます。そのような窓は、アルミサッシと単板ガラスを組みわせたものがほとんどで、熱を伝えやすい素材が使われているんです。
室内を快適に保つためには、外から入ってくる日差しによる熱をコントロールすると同時に、逃げていく涼しい空気を室内に留める対策が必要になります。つまり、日射熱の遮断(遮熱)と窓の断熱性能の向上(断熱)を両方考えていくことが、窓の暑さ対策として大変有効と言えるのです。
※1参考:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会
窓の暑さ対策は遮熱と断熱のセットが効果的
窓の暑さ対策は遮熱が一般的ですが、遮熱だけでなく断熱にも目を向けることが大切です。遮熱とは、主に日射を吸収しないように反射させることを言いますが、日射をもろに受ける東面や西面には大変有効です。
しかし、熱の移動は太陽からの日差しだけではありません。猛暑日のように気温が非常に高い日には、日差しだけを遮っても室温はぐんぐん上昇していきます。これは、アルミサッシの断熱性能が低いことにより、外気の熱い空気そのものから影響を受けてしまうからなのです。
つまり、アルミサッシではなく熱伝導率の低い素材を使用した窓へと改修することで、部屋の内側と外側とで熱の行き来を起こりにくくなるため、不快な暑さをコントロールできるようになります。
お部屋の暑さ対策【完全版】暑さがこもる本当の原因「断熱性能」を改善しよう!
自分でできる窓の暑さ対策
それでは、まず最初に自分でもできる対策をご紹介します。簡単なものから手間のかかるものまでありますので、まずは自分でもできそうな暑さ対策を検討してみましょう。
グリーンカーテンやすだれ・よしずを使用する
実は、断熱・遮熱の効果としては建物の中なら遮るよりも外から遮る方が効果的なんですね。その点、グリーンカーテンやすだれを使用することは効果的と言えます。
ツル性の植物を利用したグリーンカーテンは特におすすめの対策です。生きている植物は葉から水蒸気を放出するのですが、このとき気化熱によって周囲の熱が奪われて植物の周りの温度が下がります。暑い日でも、森の中に入ると涼しいですよね。これと同じことがグリーンカーテンでも起こっているんです。
日差しを程よく遮る効果と、周囲の温度を下げる効果があるグリーンカーテンはまさに窓の暑さ対策としてはうってつけなんですね。
ただし、植物の成長を見越して4月から5月には準備をしておかなければなりません。また、苗の数が少ないと隙間だらけで遮光効果がほとんど無いなんてこともあります。そのため、準備が面倒な場合はよしずや簾を使って対策する方が効率的なときもあります。
しっかりと準備ができればグリーンカーテンの効果は高い。
遮光カーテンを使用する
外から日差しを遮る対策が難しいときは、部屋の中から日差しを遮る工夫を加えましょう。最も簡単な対策はカーテンやブラインドを断熱性、遮光性に優れるものに変えることです。
カーテンは遮光性に優れたものを選び、日差しが室内に入らないようにします。特に西日は太陽の角度が低く室内に差し込みやすいため、西向きの窓にはおすすめの対策です。
ちなみにカーテンを設置すると窓とカーテンの間に空気の層ができるので、日光を遮るだけでなく断熱効果を高める働きもあります。最近ではハニカム形状をした断熱ブラインド(ハニカムスクリーン、ハニカムブラインド)も販売されています。断熱性に優れたものを使用することで冷房効率が上がり、過ごしやすい室内にすることが可能です。
物理的に日差しを遮断できる一方で、部屋が暗くなる欠点もある。
内窓をDIYで取り付ける
さらに高い断熱効果を得たい場合は、内窓(二重窓)をDIYするのがおすすめです。しっかりとした内窓はリフォーム業者や窓業者に工事を依頼するものですが、簡易的なものであれば自分でもつくることができます。
内窓とは、今ある窓の内側にもう一枚窓を取り付ける工法のことです。既存窓と新しい窓の間に空気層ができるため断熱性能が大きく向上します。また、サッシ(枠)を樹脂や木製にすることで熱が伝わりにくくなる点もメリットです。
ただ、断熱性能の低い窓ガラスのままでは日差しからの熱を防ぐことはできません。内窓とあわせて前述の遮光対策をしておくとより効果的です。
内窓をDIYするには、ポリカーボネート板やレールなどを購入して自分で加工する必要があります。工作や日曜大工が趣味の方であれば1日程度でつくることができますが、多くの方にとってはハードルの高い対策でしょう。自分で作るのが難しい場合は、後述する業者に内窓の設置を依頼する方法がおすすめですね。
効果は高いが自作のハードルがやや高い。日差し対策との併用が必須。
本格的な窓の暑さ対策
ここまで紹介した対策は手軽にできるとは言え効果は限定的です。本気で窓の暑さ対策を考えているなら、リフォームや窓の専門業者に依頼して対策することおすすめします。自分で対策する方法よりも費用はかかりますが、効果をより実感できるはずです。
内窓(二重窓)を取り付ける
本格的な暑さ対策には窓自体の対策が最優先です。自分でも取り付け可能な内窓(二重窓)ですが、リフォーム業者に依頼する内窓は住宅用のしっかりした窓です。具体的には、YKK AP「プラマードU」やLIXIL「インプラス」があります。
内窓には単板ガラス、複層ガラス、Low-E複層ガラスなどいつくかガラスの種類があります。暑さ対策で内窓を設置するのであればLow-E複層ガラスの遮熱タイプを選びましょう。
Low-E複層ガラスとは、ガラスの表面にLow-E膜という熱を吸収・反射させるコーティングが付いているガラスのことです。断熱タイプは複層ガラスの室内側に、遮熱タイプは複層ガラスの室外側にLow-E膜が付いています。つまり、遮熱タイプは夏の日差しから熱を室内に入りにくくすることができる訳です。
既存の窓はそのままに、断熱性能を格段に向上させることができるリフォームなので大変おすすめです。補助金を活用してお得に取り付けすることもできるので、コストや効果を見ても1番優先したい窓の暑さ対策ですね。
遮熱タイプのLow-E複層ガラスは特に夏の暑さ対策になる。
断熱ブラインド(ハニカムスクリーン)を取り付ける
内窓は窓の形状や場所によっては取り付けが難しい場合があります。そういったときに代用できるのが断熱ブラインドです。断熱ブラインドはイケアやニトリでも購入・取り付けができますが、折角なら断熱性能に特化した製品を取り付けたいところです。
具体的な商品として、ハニカムサーモスクリーンという二重ハニカム構造の断熱ブラインドがあります。こちらは二重の空気層を作ることで夏場の暑さを緩和させることができます。
内窓を取り付けられないときなどにおすすめ。
オーニング・シェードを取り付ける
内窓と合わせて取り付けることができればより効果の高い製品がオーニングやシェードです。オーニングやシェードで太陽の日差しを直接遮り、内窓で室内の涼しい空気を留める。ここまですれば非常に大きな効果を実感することができるでしょう。
日差しを外から遮られるため効果は大きい。
まとめ
今回は窓の暑さ対策についてご紹介しました。窓の暑さ対策を行うことで、暑い夏の部屋を快適な空間にすることができるだけではなく、エアコンで消費するエネルギーも減らせるので電気代の節約にもつながります。簡単に行えるものもあったと思いますので、是非挑戦してみてください。
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1974年の創業から50年を超える歴史を持ち、住宅メーカーなど1200社以上の住宅のプロとも取引実績を持つ当社。日本でも数少ない断熱リフォーム専門店として、断熱工事に関するあらゆるお困りごとを解消すべく、技術とサービスを磨いて参りました。断熱性能は快適な暮らしを守る影の立役者。私どもはその裏方の仕事に誇りを持ち、期待を超える品質でお応えします。
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