玄関を暖かくする「断熱ドア」特徴やリフォームの流れを解説!|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2024.02.26 / 更新日 2025.02.25

内窓・窓リフォーム

玄関を暖かくする「断熱ドア」特徴やリフォームの流れを解説!

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廣澤 健一郎

環境省認定うちエコ診断士

地方公務員を経て、テオリアハウスクリニックに入社。前職の経験から断熱に関する補助金の取り扱い業務に精通しており、これまでに国や地方自治体の補助金手続きを多数経験。 書類の作成だけではなく、自ら現場に出て調査・工事に携わるなど、断熱の実務経験も豊富で、これまでに点検訪問した住宅は1,500件を越える。

「玄関のドアがすごく冷えます」
「ドアを断熱する方法が知りたいです」

寒い季節になると、玄関の寒さに関するお問い合わせ、とりわけ玄関ドアの断熱化に関するものが増えてきます。今では既存の玄関ドアを素早く断熱化する方法も確立され、「断熱ドア」にリフォームする方も増えています。

そこでこの記事では、玄関の断熱性能を上げて寒さを解決する断熱ドアついて解説していきます。

玄関ドアの断熱性能は低い

一般的な玄関ドアは材質がアルミであることが多く、断熱的な性能から見ると窓と同様に最も寒さの影響を受けやすい部分です。しかも、経年で老朽化したドアは目に見えない隙間が生じていることがあり、外からの冷気が非常に入りやすくなります。

夏に熱が部屋に入る割合

(写真)夏場は開口部(玄関や窓)から熱が入る割合は73%と最も大きい。
建物から逃げていく熱の割合

(写真)冬場も開口部(玄関や窓)から熱が外に逃げる割合は最も大きい。

 
ドアやその周囲が十分に断熱されていないと、暖かい空気が外に逃げてしまい玄関ホールや廊下の温度が低下する原因となってしまうのです。たとえリビングが暖かくて快適でも、非居住空間が寒いままだと温度差によるヒートショックのリスクが払拭されませんので、快適で安心な住まいとは言えません。

窓に比べると普及が遅れていたドアの断熱化ですが、ここにきて玄関ドアの改修による断熱効果が改めて重要視される流れに変化しつつあります。また、国や地方自治体による住宅断熱化の補助金事業でも玄関ドアは窓と並んで補助の対象となってきていますので、今後断熱ドアの普及はどんどん進んでいくことでしょう。

断熱ドアと非断熱ドアの違い

YKKAPのドアリモ断熱ドアグレード

参照:YKKAP

断熱ドアと一般的なドアの最大の違いは「ドア内部の構造」にあります。多くの一般的なドアはアルミサッシで作られ、その内部は空洞です。一方、断熱ドアには断熱材が封入されており、これが室内の温度維持に大きな役割を果たします。また、断熱ガラスを採用したタイプも多く、寒さを伝えにくい構造となっています。

YKK APのドアリモでは断熱ドアのタイプに3つのグレード(D50・D30 D2仕様・D30 D4仕様)が用意されており、断熱材の厚みやガラスの種類、断熱境界線などが異なります。より性能の良い断熱ドアではLow-Eガラスが採用されているなど、寒さを伝えにくい素材・構造が採用されているのが分かります。

廣澤
廣澤
リフォームによる断熱ドアへの交換をする場合、YKK APのドアリモ玄関ドアD30、LIXILのリシェント玄関ドア3などが代表的な商品です。

断熱ドアの効果

非断熱ドアを使用している住宅の場合のシミュレーション結果(参照:YKK AP)だと、廊下との温度差はおおよそ12.2℃となっています。一方で玄関ドアを断熱ドアにした場合、温度差は9.3℃程度になります。

D50 D30(D2仕様) アルミドア
断熱ドア 非断熱ドア
玄関・廊下 13℃ 12.7℃ 9.8℃
リビング 22℃ 22℃ 22℃
温度差 約9℃ 約9.3℃ 約12.2℃
(表)断熱ドアと非断熱ドアでの室内の温度差(YKK AP)

 
断熱ドアのグレードを上げるごとに温度差は縮まっていく様子が分かりますね。わずかな差に思えるかもしれませんが、これが室内で過ごす人の体感温度には大きな影響を与えます。

断熱リフォームの匠で提案することが多いのはD30(D2仕様)のドアです。関東地方などの比較的温暖な地域であれば、十分な暖かさを感じることができるでしょう。

ヒートショックのリスク軽減にも

国の統計を参照すると、トイレでヒートショックが発生する割合は浴室についで高くなっています。廊下に出てトイレに向かう間のわずかな時間であっても、寒さによる身体への負担が思っている以上に大きいことを示唆していると思います。

玄関から廊下が直結している住宅の場合は、玄関ドアの断熱化をすることによりヒートショックのリスクを軽減することが可能になるのです。暖房の部屋と非暖房の部屋の温度差は5℃以内廊下とトイレの温度差は3℃以内が望ましいと言われています。

断熱ドアへの交換にかかる費用

断熱ドアのリフォーム費用は、商品のグレードやデザインによって変動しますが、おおよそ50~80万円程度が一般的です。さらに玄関に窓がある場合、窓の断熱化も同時に検討することでより高い断熱効果を得られます。

窓は熱が特に逃げやすい場所で、せっかく性能のいい断熱ドアに変えたとしても、窓の断熱性能が低いままではそこからどんどん冷気が入ってきます。玄関ドアを改修するのでしたら、玄関から入ったときに連続する空間、廊下や階段、玄関ホールの窓は内窓を設置するなどして断熱改修をおこないましょう。

なお、国や自治体の補助金を活用することで、コスト負担を軽減できるケースが多いので、事前に専門業者に相談することをおすすめします。現在では、先進窓リノベ事業を活用すれば玄関扉と併せて高額の補助金を受け取れます。ぜひ積極的に活用してみてください。

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断熱ドアのリフォームの流れ

現在主流の断熱ドアリフォームは「カバー工法」と呼ばれるものです。既存枠を取り外すことなく新しいドアを施工することができるため、短工期での工事を可能としています。

1.施工前
申し込み

施工前の状態。
2.扉取り外し
断熱ドアのカバー工法施工中

扉を外して既存の枠は残しておく。
3.枠取り付け
玄関カバー工法施工中

新しい枠を既存枠の上から取り付ける。
4.扉取り付け
ドアリモ後

新しい扉を取り付ける。

 
施工の流れは、まず既存の扉を外して枠のみ残した状態にします。枠のサイズを調整した後、新しい扉を取り付けます。従来の工法だと、枠を周りの外壁ごとくり抜いて取り外す必要があり、費用・工期ともに嵩んでしまうデメリットがありました。

カバー工法であれば外壁を触る必要が無いため1日での交換が可能となっています。

ドアリモ前

(写真)開き戸の玄関。施工前。
ドアリモ後

(写真)断熱ドア施工後。

 
ちなみにドアには窓がついているタイプとついていないタイプがあり、玄関周辺に窓がないお家でしたら光を取り入れるために彩光タイプのドアがいいのではないかと思います。

引き戸タイプの玄関も交換商品がありますので、色々と検討してみるのも楽しいかもしれません。ただし、ドアに採光用の窓が有るか無いかで、受け取れる補助金の金額が変わってくることが多いのでご注意ください。

ドア施工前

(写真)引き戸の玄関。施工前。
ドア施工後

(写真)引き戸の断熱ドア施工後。

この施工事例の詳細を見る

「気に入ったデザインのドアを選択した場合、補助金の対象外だった」ということは意外と珍しいことではありません。補助金をフル活用して断熱化をお考えでしたら、商品に関する知識は事前にしっかりと頭に入れておく必要があります。

断熱リフォームに精通している業者でしたら、数多くある玄関ドアのデザインの中から、補助金の取得に有利なデザインを絞り込んでくれることでしょう。

まとめ

今回は玄関扉の断熱改修について詳しくご紹介してきました。リビングやキッチンと違って居住空間には当たらない玄関ですが、意外と家全体の暖かさでみると大事な役割をになっています。

リビングなどが暖かくなっていたとしても、玄関や廊下などの空間が寒いと温度差によって身体には大きな負担がかかります。

住宅内の快適性のみならず、ヒートショックなどの重大事故を防ぐ観点からも、ぜひ玄関扉の断熱性能を強化して、住み心地の良さを実感してみてください。

廣澤
廣澤
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非破壊断熱工法の専門店
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1974年の創業から50年を超える歴史を持ち、住宅メーカーなど1200社以上の住宅のプロとも取引実績を持つ当社。日本でも数少ない断熱リフォーム専門店として、断熱工事に関するあらゆるお困りごとを解消すべく、技術とサービスを磨いて参りました。断熱性能は快適な暮らしを守る影の立役者。私どもはその裏方の仕事に誇りを持ち、期待を超える品質でお応えします。

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