内窓(二重窓)リフォームの費用はいくら?相場や実例を解説|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2024.05.14 / 更新日 2024.07.23

内窓・窓リフォーム

内窓(二重窓)リフォームの費用はいくら?相場や実例を解説

内窓の費用は?相場や実例を解説

WRITER

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廣澤 健一郎

環境省認定うちエコ診断士

地方公務員を経て、テオリアハウスクリニックに入社。前職の経験から断熱に関する補助金の取り扱い業務に精通しており、これまでに国や地方自治体の補助金手続きを多数経験。 書類の作成だけではなく、自ら現場に出て調査・工事に携わるなど、断熱の実務経験も豊富で、これまでに点検訪問した住宅は1,500件を越える。

内窓の設置にかかる費用はどれくらい?
相場や実例を知りたいです・・

断熱リフォームの匠でもかなり多い問い合わせの一つが、内窓の設置にかかる費用についてです。内窓による住環境の改善は、多くのwebサイトや記事で有効性が紹介されており、検討されている方もかなり多い印象を受けます。

その一方で、実際にどれくらいの費用がかかるのかは、住宅一軒ごとに状況が異なるため、相場と比較しても自分の希望する内容と違いすぎてあまり参考になりません。そこでこの記事では、実際の施工事例からどの程度の費用がかかるのかを具体的に解説します。

内窓工事の費用相場

内窓の工事を実施する場合、一般的にかかる費用は大きくわけてふたつです。内窓の本体価格(材料費)と、それを取り付けるための施工費(工賃)がそれに当たります。

内窓の費用 本体価格(材料費)+施工費(工賃)

施工費は会社ごとに積算方法が違うなどして一概には説明が難しい部分ではありますが、窓の本体価格は基本的には大きな違いはありません。

内窓の本体

(写真)窓サッシ自体は本体価格として算出される。
内窓の施工

(写真)取り付ける工事は施工費として算出される。

 
あくまでも目安ですが、内窓の本体価格はカタログに記載の定価の45~55%で提示されることが多いようですね。窓には大小様々なサイズ・形状の窓がありますが、当然ながら大きいほど価格は上がる傾向にあります。

窓サイズごとの費用相場

トイレや洗面所の小窓

小窓の例
小窓(横750mm×縦550mm)の場合、カタログ価格では1窓で53,100円になっています。仮に、定価の50%での提供となると26,550円が本体価格として見積に記載されることとなります。

本体の価格目安 約27,000円

ダイニング等の腰高窓

腰高窓
居室に多い腰高窓(横1650mm×縦1000mm)の場合は、カタログ価格で100,800円程度になります。先ほどと同様にカタログの価格の50%ならば、50,400円での販売になりますね。

本体の価格目安 約50,000円

掃き出し窓

掃き出し窓
外に出られる大きな窓、いわゆる掃き出し窓(横1500mm×縦2000mm)の場合、カタログの価格は205,700円となりますので、上記と同様に50%であれば積算では102,850円程度となります。

本体の価格目安 約100,000円

内窓のブランド(商品)ごとの価格・費用

上記のような本体価格は、内窓を製造するメーカーによっても多少異なります。例えば、YKK AP製の内窓『プラマードU』と、LIXIL製の内窓『インプラス』を比較してみましょう。

YKK AP『プラマードU』 180,500円
LIXIL『インプラス』 202,000円

※横幅1650mm×高さ2000mmの一般的な掃き出し窓
※いずれもカタログ価格。Low-E複層ガラス(乾燥空気)で揃えた場合

上記のとおり、プラマードUの方が安くなっています。とはいえ、これはあくまでもカタログ価格ですので、実際に工事をお願いする業者によって価格は若干異なってくるでしょう。

また、内窓の性能面を見比べても特筆するほどの大きな差があるわけではありません。細かな相違点や特徴それぞれの優位性があるのは確かですが、よほど特殊な事情がある場合や特定のメーカーのデザインがお気に入りということがなければ、どちらを選択しても問題はないですね

内窓(二重窓)リフォーム費用の事例

ここからは、より実際の工事費用に近い価格を探るために、断熱リフォームの匠にご依頼をいただいた窓工事の費用をいくつかご紹介します。

(1)戸建住宅ですべての窓に内窓を設置した例

内窓施工数 費用合計
東京都北区の物件 21箇所 約132万円
神奈川県横浜市の物件 16箇所 約135万円

(2)戸建て住宅で1階の窓に内窓を設置した例

内窓施工数 費用合計
東京都練馬区の物件 14箇所 約119万円

(3)分譲マンションですべての窓に内窓を設置した例

内窓施工数 費用合計
東京都杉並区の物件 6箇所 約92万円
東京都杉並区の物件 5箇所 約46万円

実際に検討している工事の範囲に近いものはありましたでしょうか。この費用から、1窓あたりの材料費+工賃を割り出してみると、平均で窓1ヶ所あたり8~9万円と言うことができそうですね。

もちろん、窓が多い住宅だったり、大きな掃き出し窓が複数ある住宅なら費用は上記の平均よりは上振れすることになります。ふかし枠(※1)などの追加工事が必要な場合にも、費用が上乗せされる場合もありますので、あくまでも一般的な費用の場合とお考えください。

※1ふかし枠:内窓の取り付け幅が不足する際に取り付ける専用枠のこと

内窓を安く抑えるコツ〜補助金の活用〜

内窓の工事を検討する際に絶対に忘れてはならないのが補助金の存在です。現在では様々な補助金制度が国や地方自治体から打ち出されており、それぞれ独自に窓の断熱化工事を後押ししています。

特に、環境省が推進している先進的窓リノベ事業は多くのホームページ等で紹介されており、工事費用の約半分が返ってくることもある非常に魅力的な制度です。内窓の設置を考えているのであれば、ぜひとも活用したい制度ですので、「補助金を使って窓の工事をしたい」と明確に見積をお願いした業者には伝えるようにしましょう。

補助金に精通している業者であれば、工事費用に対してどのくらいの補助金が出る見込みなのか試算もしてくれるでしょう。ちなみに、上記の内窓工事を実施した際に、実際どれくらいの補助金が交付されたのか列挙してみます。

(1)戸建住宅ですべての窓に内窓を設置した例

内窓施工数 実質費用
東京都北区の物件 21箇所 費用:約132万円
補助金:約102万円
実質負担額:約30万円
活用補助金: 国   東京都   北区 
神奈川県横浜市の物件 16箇所 費用:約135万円
補助金:約65万円
実質負担額:約70万円
活用補助金: 国 

(2)戸建て住宅で1階の窓に内窓を設置した例

内窓施工数 費用合計
東京都練馬区の物件 14箇所 費用:約119万円
補助金:約85万円
実質負担額:約34万円
活用補助金: 国   東京都 

(3)分譲マンションですべての窓に内窓を設置した例

内窓施工数 費用合計
東京都杉並区の物件 6箇所 費用:約92万円
補助金:約76万円
実質負担額:約16万円
活用補助金: 国   東京都   杉並区 
東京都杉並区の物件 5箇所 費用:約46万円
補助金:約25万円
実質負担額:約21万円
活用補助金: 国 

お住まいの地域によって多少変動は見られますが、全額自己負担と比較するといかに補助金の恩恵が大きいかが分かるのではないでしょうか。

補助金コラムバナー

まとめ

今回は内窓の工事をした場合の費用や、補助金の交付額について実例を交えて解説してきました。内窓の設置はコストパフォーマンスが高い断熱工事だとよく言われますが、そうは言っても戸建住宅1棟ともなれば100万円を超える規模の工事になります。

現在は国の脱炭素のための政策があることもあり、数年前とは比べ物にならない程に窓の断熱化工事は優遇措置が取られています。補助金を使わない手はありませんので、ぜひフル活用して窓工事を考えてみてください。

業者を探すときのポイントとして、見積もり価格の安さだけてはなく補助金制度について詳しく知っているかどうかも重要になってきます。見積は安かったけれども、本来もらえるはずの補助金を申請できなくて結果的には損をした、ということにならないよう業者の選定は十分検討してから決めるようにしましょう。

廣澤
廣澤
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業界初の10年間工事品質保証
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1974年の創業から50年を超える歴史を持ち、住宅メーカーなど1200社以上の住宅のプロとも取引実績を持つ当社。日本でも数少ない断熱リフォーム専門店として、断熱工事に関するあらゆるお困りごとを解消すべく、技術とサービスを磨いて参りました。断熱性能は快適な暮らしを守る影の立役者。私どもはその裏方の仕事に誇りを持ち、期待を超える品質でお応えします。

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