建物の断熱化は危険?よくある疑問をまとめてみた|断熱リフォームの匠
コラム
投稿日 2018.12.04 / 更新日 2025.02.22
断熱材
建物の断熱化は危険?よくある疑問をまとめてみた

WRITER

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廣澤 健一郎
環境省認定うちエコ診断士

地方公務員を経て、テオリアハウスクリニックに入社。前職の経験から断熱に関する補助金の取り扱い業務に精通しており、これまでに国や地方自治体の補助金手続きを多数経験。 書類の作成だけではなく、自ら現場に出て調査・工事に携わるなど、断熱の実務経験も豊富で、これまでに点検訪問した住宅は1,500件を越える。
これまで多くのお客様とお話をしてきて、断熱材への誤解からネガティブなイメージを持たれている方も少なからずいらっしゃるように思います。
断熱リフォームに携わる身としてはとても残念なことだなと思います。
そこで今回は断熱材のありがちな誤解について、詳しく解説してみました。
断熱は通気性が落ちて人にも家にも悪影響?

よくいただくのが「建物の通気性が悪くなるのではないか?」という疑問です。
確かに建物には通気性を確保しなければいけない場所もあります。
しかし必要でない場所にまで隙間が空いていた場合、寒さや暑さの原因となって居心地を悪くすることになります。
こちらの図は断熱リフォームで必須作業とされている「気流止め」についての解説です。
たとえ気流止めをしても躯体への通気は別の場所で確保されていますし、生活空間の換気は吸排気口や換気扇によって行われることから建物にも人体にも影響はありません。
躯体の風通しと建物の気密性能、生活空間の通気の良し悪しはそれぞれ別問題であり、分けて考える必要があります。
ちなみに余談として、木材は空気に触れない方が保存状態が良くなります。たとえば加工用の丸太は海に浮かべて保存しますが、これは空気に触れさせないようにするためです。
逆に木材は空気と湿気に触れることが腐朽やカビの発生原因となります。
そういう意味では、もし隙間だらけの施工をするような業者であれば断熱材によるカビや腐朽のリスクはついて回ると思います。
断熱材を入れたら夏が暑くなる?
ネットを調べてみるとどうやら「断熱リフォームで冬は暖かくてよかったが夏になるととても暑くて我慢できなくなった」という方もいらっしゃるようです。
断熱材には部屋の中を保温する働きがあります。冬に暖房により温めた熱が外に逃げにくくなるように、夏に室内に入ってきた太陽の光がもたらす熱もその場にとどまり続けてしまいます。
この問題は日光をさえぎる対策をすることで解決できます。
サンシェードやすだれ、ブラインドを設置することで光を遮って太陽の光を室内に入れないようにすれば夏でも暑さを感じにくくなります。
また、日射さえしっかりとさえぎっていれば、断熱材はむしろ暑さを防いでエアコンの効きをよくし、居心地のいい空間を作ってくれます。
さいごに
今回は断熱材や断熱リフォームについて誤解されがちな点とそれに対する見解をご紹介させていただきました。
断熱材は上手に活用することでお部屋の心地よさをグンと上げることができます。
少しでも「そうだったのか!」と思っていただけたようでしたら幸いです。