床下断熱のDIYについて徹底解説!|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2019.02.12 / 更新日 2024.09.14

断熱リフォーム

床下断熱のDIYについて徹底解説!

WRITER

WRITER

矢崎 拓也

環境省認定うちエコ診断士

大学卒業後、断熱にまつわる資格をいくつも取得し、自ら調査や補助金申請の手配、セルロースファイバーの施工から窓の取付まで行える業界でも異色の人物。「日本中の住宅性能の低さを解決したい!」と大きな夢を原動力に戸建住宅の断熱リフォームに取り組む。

できるならDIYで挑戦したい!
床下断熱のやり方を知っておきたい!

床下断熱リフォームに興味をお持ちの方の中には、コストを抑えたい、自分でやってみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。断熱リフォームの匠では、豊富な施工実績と経験を持つ業者として、この記事では床下断熱をDIYで行う方法を詳しく解説します。必要な道具から手順まで分かりやすく説明していますので、ぜひ最後までご覧ください。

補助金コラムバナー

床下断熱のDIYに必要な道具・材料一式

まずは床下断熱リフォームのDIYに必要な材料や道具をご紹介します。実際に取り付ける断熱材だけでなく、床下に入って施工するための保護具、加工用の道具類が必要です。

断熱材(資材)
  •  断熱材(ボード状)
  •  断熱材(マット状)
  •  PPバンド(断熱材に応じて)
施工に必要な道具
  •  マスカーテープなどの養生道具
  •  ガンタッカー
  •  メジャー(コンベックス)
  •  カッター(断熱材カッター)
  •  丸ノコやのこぎり(必要に応じて)
  •  建物の図面
床下作業で必要な道具
  •  帽子
  •  つなぎ
  •  防塵マスク
  •  手袋
  •  長靴
  •  保護ゴーグル
  •  ヘッドライト

長時間の間床下で作業を行う事になるので、防塵マスクは途中で交換ができるように複数個用意しておく事をおすすめします。特に床下がコンクリートやシート敷の場合は土壌に比べてホコリが舞いやすく、フィルターの目詰まりも早くなります。

床下断熱リフォームのDIYの流れ

断熱材を設置する前の下準備①(断熱材選び)

床下に取り付ける断熱材の種類ですが、断熱リフォームで最もよく使用されるのはグラスウールなどの無機繊維系の断熱材です。これは以下のメリットがあり、狭い床下空間での作業に適しているからです。

グラスウールを使う理由
  •  価格が比較的安価
  •  発泡ウレタンなどに比べ比較的安全に施工ができる
  •  専用の機材を使用する必要がない
  •  柔軟性がある

今回の断熱材のDIYも高性能グラスウールで行う事を想定します。

同じ無機繊維系の断熱材でも形状はマット状とボード状があります。断熱性能の事を考えるとボード状のものを選んだ方がいいですが、気流止め用の断熱材としてマット状のものも購入しておきましょう。

ボード状の断熱材

(写真)ボード状のグラスウール断熱材。これをメインで使う。※これは業務用。
袋入り断熱材

(写真)袋入り(マット状)断熱材。後述の気流止めで使うため3等分ほどにカットしておく。

 
断熱材は大引きと大引きの間に下から充填していきますが、何かしらの方法で固定する必要があります。無機繊維系の断熱材には最初から床下に固定するための不織布が一体になっているものもありますがそうでないものもあるので、その場合は荷造りなどで用いられるプラスチックのバンド(PPバンド)も別途用意します。

また、いずれの場合においても固定用のガンタッカーとステープル(針)が必要になるのでこちらも忘れずに用意するようにしましょう。ステープルはサビにくいステンレスを選びます。また、断熱材にも様々なサイズがあるので購入前に一度床下の下見をしておくことをおすすめします。

断熱材を設置する前の下準備②(点検口の作成まで)

まずは床下に断熱材を搬入するまでの流れについてお話しします。床下への断熱材の搬入は点検口から行う事になります。点検口は洗面所や台所に取り付けられている事が多いですが、中には点検口がない場合もあります。その時は点検口を作成しましょう。

床下収納庫

(写真)床下収納庫を上げると床下に入ることができる。幅60cm以上の点検口が作業しやすい。
和室の点検口作成

(写真)和室の畳下板を部分的にカットして簡易的な点検口を作ることもできる。

 
1階に和室がある場合は畳の下に簡易の点検口を比較的簡単に作成することができます。1階が全てフローリングの場合は、根太や大引きの方向を確認してフローリングをカットした後、専用のフレームにカットした部分をはめ込みます。

DIYで行うには作成にやや手間がかかるので、もし面倒であれば点検口だけでも業者に作成をお願いしてしまってもいいのではないかと思います。

断熱材を設置する前の下準備③(断熱材の必要枚数の計測と加工)

点検口を作成した後も、いきなり断熱材の設置作業に取り掛かるのではなく、まずは床下で基礎構造の確認計測作業を行うことをお勧めします。

実際の床下はいくつかの空間に基礎で細かく区切られているので、自宅の床下がどのような構造になっているかを確認しておきましょう。もしも基礎伏図という図面があればそれを参考にすることができます。基礎伏図を持っていない場合は1階平面図をもとに基礎伏図を作成するのがおすすめです。

※基礎伏図:きそふせず。基礎の配置や形状を示した平面図のこと。

床下大引の計測

(写真)断熱材を施工する大引材の間の幅を計測する。

(写真)幅にあわせて断熱材をカットしておく。

 
床下では、それぞれの区画で大引きから大引き間のサイズと大引きの長さの計測を行い、その区画で何枚ほどの断熱材が必要なのか大まかに計算をします。何かあった時のために断熱材は少し多めに購入しておくのがおすすめです。

また、1階の床面積が分かれば床下で断熱材がどの程度必要になるのかある程度の見当をつけることができます。断熱リフォームの匠で使用している高性能グラスウールは1枚のサイズが0.4㎡ほどなので、その場合50㎡の住宅では100枚強ほどの枚数が必要です。

外壁や間仕切り壁下の部分はそれ以外の場所と異なるサイズになっている事が多いので、あらかじめ床上で搬入前にそのサイズに切っておきましょう。また、断熱材のカット後は多量の端材が出る事が想定されますので、処分用のゴミ袋も多めに用意しておくと安心です。

断熱材を設置する前の下準備④(点検口周りの養生)

床下に断熱材を搬入する前に点検口の周辺はしっかりと養生を行うようにしましょう。搬入の際には断熱材からそれなりにほこりが出る事が想定されるので、周辺にはシートを敷いて家の中にほこりがこぼれないようにする事をお勧めします。

(写真)床下断熱リフォーム時の点検口付近の様子。
養生

(写真)出入りする場所はホコリ対策をしておいたほうがいい。

 
また、作業中は床下のほこりが舞い上がり家の中に飛散してしまう恐れがあるので周辺をポリマスカーなどで養生するか、点検口のフタを閉めた上で作業を行った方がいいでしょう。

断熱材を設置する前の下準備⑤(各区画への断熱材の搬入)

床下に断熱材を搬入していきます。床下の空間は狭いので点検口の周辺に必要な断熱材をすべて一度におろす事ができない場合が多いと思います。少量の断熱材を床下におろしつつ必要な枚数を各区画に持っていく、という作業を繰り返し搬入を行いましょう。

床下への断熱材の搬入

(写真)施工箇所のサイズ似合わせて断熱材を床下に搬入する。

(動画)数枚ごとに搬入する。一人での搬入は困難なため複数人で行ったほうがいい。

 
床下が土壌の時はごつごつした石や破片などでケガをしないように注意しましょう。床下がコンクリートの時もセパレータなどに引っかかってしまわないように注意が必要です。

断熱材の床下への充填

まずは外壁の下や間仕切り下などに気流止めとなるマット状の断熱材を設置していきます。マット状の断熱材を設置する時は付属の防湿フィルムが手前側を向くように設置しましょう。

気流止めの設置が終わった後はボード状の断熱材を大引きと大引きの間にはめ込み、固定して断熱材が落下しないようにします。断熱材の固定方法ですが、あらかじめ不織布がボード状の断熱材についている場合は、それを大引きにタッカーを利用して貼り付けます。もし不織布がついていないときは別途PPバンドなどを利用して両側を下から固定します。

断熱材の施工

(写真)断熱材を木材と木材の間に施工する。タッカーで木材に固定させる。

(動画)断熱材を取り付ける様子。この断熱材には不織布が付いているが市販品は不織布が無い場合が多い。

 
ちなみに、断熱材は大引き間への充填をおこなうのでもし根太間に既に断熱材が充填されていたとしてもそのままにしても問題はありません。基本的に仰向けの作業になるので断熱材のホコリが目に入らないよう必ず保護グラスは着用しましょう。

配管周りを施工する際は配管の位置に合わせてカッターで切り込みを入れて設置します。断熱材にあまり大きな切り込みを入れすぎてしまうと断熱性能の低下につながります。ボード状の高性能グラスウールはある程度の柔軟性を持っているので切り口は小さめにし、少しづつ広げていくようにすると隙間なく施工を行う事ができます。

後片付け

床下で断熱材を充填し終えた後は片づけを行います。養生をしていても見えないほこりや断熱材の繊維が舞ってしまっている可能性があるので周辺の壁や床などしっかり拭き掃除をしましょう。階段が近くにある場合は念のため上の方までしっかりと掃除をしておくことをおすすめします。

床下でも余った断熱材のゴミが出る事が想定されますので、あらかじめ点検口の周辺にゴミ袋を用意しておきましょう。

無料点検を実施していただくとより詳しいお話をお伝えできます

今回は、床下断熱のDIYについて詳しくご紹介しました。断熱材は通販ショップでも購入でき、DIYで行えばコストを大幅に抑えられます。「これなら自分でも床下断熱リフォームをできそうだ」と感じた方は、ぜひ挑戦してみてください。

とはいえ、文章だけではイメージしにくい部分もあったかもしれません。また、以下のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

「今ついている断熱材はどの程度のレベルなのか」
「断熱材を取り換えるとどの程度の改善が見込めるのか」

こうした疑問を解消するために、おすすめしたいのが断熱リフォームの匠の無料床下点検です

弊社では、床下の断熱材の状態や性能を確認し撮影した写真をもとに詳細な調査報告を行っています。また、断熱材以外にも、配管の水漏れなどの問題が見つかった場合はそれについてもお知らせします。

たとえ「DIYで断熱リフォームをしたい!」という方でも、現状を正しく把握することは大切です。ここではお伝えしきれなかったリスクや、施工時間・施工人数の目安など、無料点検で詳しくお話しすることが可能です。

ここまでのサービスを無料で提供しているのは、おそらく断熱リフォームの匠だけです。「DIYを検討しているけど、一度プロに見てもらいたい」「DIYか業者に依頼するか迷っている」という方は、ぜひ無料点検をご活用ください。

矢崎
矢崎
断熱リフォームの匠では工事前に必ず無料断熱調査を実施しています。断熱リフォームや補助金のことなど、お気軽にご相談ください!
非破壊工法の断熱リフォームで日本トップクラスの実績
非破壊断熱工法の専門店
首都圏で年間200棟の施工実績
業界初の10年間工事品質保証
補助金・助成金の申請も代行
窓・床下・天井を壊さず断熱

1974年の創業から50年を超える歴史を持ち、住宅メーカーなど1200社以上の住宅のプロとも取引実績を持つ当社。日本でも数少ない断熱リフォーム専門店として、断熱工事に関するあらゆるお困りごとを解消すべく、技術とサービスを磨いて参りました。断熱性能は快適な暮らしを守る影の立役者。私どもはその裏方の仕事に誇りを持ち、期待を超える品質でお応えします。

トップページへ
断熱リフォームの匠が選ばれる理由
価格・プラン
お客様の声・施工事例
断熱無料調査についての詳細
断熱無料調査のお申し込み