部屋の底冷え対策、ポイントは「断熱性能」!|断熱リフォームの匠
コラム
投稿日 2020.10.27 / 更新日 2021.06.30
寒さ・暑さ対策
部屋の底冷え対策、ポイントは「断熱性能」!
WRITER
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矢崎 拓也
環境省認定うちエコ診断士
大学卒業後、断熱にまつわる資格をいくつも取得し、自ら調査や補助金申請の手配、セルロースファイバーの施工から窓の取付まで行える業界でも異色の人物。「日本中の住宅性能の低さを解決したい!」と大きな夢を原動力に戸建住宅の断熱リフォームに取り組む。
冬の時期になると
「床が冷たすぎて靴下を履かないと移動ができない」
「部屋の中にいるのに息が白くなる」
「暖房をつけても、部屋が寒い」
このような悩みを抱えてしまう人が多いのではないでしょうか。
これらは「部屋の底冷え」が原因です。
今回は「寒い」をなくす部屋の底冷え対策についてお話しさせていただきます。
この記事を読んでいただくと
- 部屋が底冷えする原因
- 部屋の底冷えをなくすための対策方法
これらについて知ることができます。
部屋が冷える理由
どうして部屋の底冷えは起きてしまうのでしょうか。
原因は
- 部屋に隙間が空いている
- 断熱対策をしていない
の2つです。
部屋に隙間が空いている
隙間が多い部屋は、隙間から暖かい空気が逃げてしまうため、ストーブやエアコンをつけても底冷えが起こりがちです。
逃げた暖かい空気の代わりに部屋に入ってくるのは冷たい空気です。冷たい空気は部屋の下側にたまるので、「いくら部屋を暖かくしても足元は寒い」と感じてしまう原因になるのです。そのため、まずは冷たい空気が入ってこないよう、部屋の隙間をなくすことが大切です。
断熱性能が低いと閉め切った部屋でも熱は逃げる
部屋の底冷えの原因は部屋の隙間以外にもあります。
それが「断熱性能が低い」という点です。
マグカップに熱いお茶を入れた時、カップの外側も熱くなりますよね。これはお茶の熱が、カップに移りカップの外側まで伝わるからです。暖かいお茶が時間をおくと段々冷めていくように、隙間をふさぎ窓を閉めても熱は隙間だけでなく床や窓からも逃げていくので、部屋は寒くなります。この事は環境省のホームページでも詳しく解説されています。
断熱性能の低い部屋ではその傾向が顕著になり、部屋の外との温度差が大きくなるほど、寒さを感じやすくなります。
ストーブやエアコンで部屋を暖くしていても、フローリングが冷えていたり、壁際が寒かったりするのは、断熱性能が低い事により底冷えがおき、部屋の温度より体感温度が下がってしまっているからです。
部屋の中を暖かくするためには、室内の温度を上げるだけではなく窓や床の断熱対策も必要なのです。
部屋の底冷え対策
少し前置きが長くなってしまいましたが、ここからは部屋の底冷えの対策をご紹介していきます。今回は、冬に室内の熱が一番逃げる窓と床の断熱対策についてご紹介させていただきます。
窓からの底冷え対策
「部屋の底冷えの対策でどうして窓の断熱性能を考える必要があるの?」
と思うかもしれませんが、実は窓の断熱性能と部屋の底冷えとは大きく関係しています。なぜなら、窓は一番熱が逃げやすい場所だからです。
まずは窓の断熱対策を積極的に行うようにしましょう。
窓の断熱対策として
- カーテンを取り替える
- 内窓を取り付ける
- 窓の交換
があります。
カーテンを取り替える
内窓の取付や窓の交換よりも、安くて簡単にできる対策がカーテンの交換です。厚手で裏地がついているカーテンに取り替えることで、熱の移動を減らすことができます。
カーテンでおこなう寒さ対策については、カーテンで寒さ対策を行う時は〇〇に注意!意外な落とし穴とはで詳しく紹介しておりますので、カーテンを買う時にはぜひ参考にしてください。
内窓を取り付ける
内窓は現在ある窓の内側にもう一枚窓を設置する窓のことをいいます。窓を2重にすることで断熱性能を上げ、部屋の底冷えを減らすことができます。
ただし内窓を取り付けるためには、現在の窓の前にスペースが必要です。また、窓の開き方によっては取付ができないことがあります。内窓リフォームについては、内窓リフォームの効果を解説!で詳しく紹介しておりますので、内窓リフォームの際はぜひ参考にしてください。
窓を取り替える
断熱性能の低い窓から断熱性能が高い窓に取り替えることで、部屋の底冷えを防ぐことができます。
基本的には内窓のほうが費用や手間がかからないのですが、場合によっては内窓が取り付けられないこともありますので、その時は窓そのものを取り替えましょう。窓の断熱性能を上げる工事については、内窓で断熱リフォームをするなら!絶対に知ってほしい一つのことに詳しく書いておりますので合わせてお読みください。
床からの底冷え対策
床下に断熱材を設置すれば床の断熱性能はあがり、熱の移動をおさえることができます。床下に人が入って工事ができるだけの空間がれば、床を剥がさずに断熱材を設置することができます。
床下の断熱工事の方法としては、床下での断熱材の吹き付けや、ボード状になっている断熱材を床下に張りつける方法などがあります。
窓の工事でも同じですが、工事方法や会社によって断熱リフォームの値段は違います。できれば何社か相見積もりをして選んだ方が良いでしょう。
参考にグラスウールを使った床下断熱工事の方法を説明した記事「床下断熱リフォームの流れとは?」をご紹介します。
まとめ
今回は部屋の底冷えの原因やその対策についてご紹介させていただきました。
リラックスするための部屋で、寒くて震えながら過ごすのはもったいないことです。確かに断熱リフォームはお金がかかりますが、国や地方自治体の補助金や減税制度を使うことで工事費を抑えることもできます。断熱リフォームの匠では窓や床下、天井裏の断熱リフォームを行なっています。現在の断熱性能の調査やお見積りは無料でできますので興味を持っていただいた方はぜひお気軽にご相談ください。