内窓リフォームを浴室で!メリットや注意点について解説|断熱リフォームの匠
コラム
投稿日 2020.07.04 / 更新日 2021.05.24
内窓・窓リフォーム
内窓リフォームを浴室で!メリットや注意点について解説
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矢崎 拓也
環境省認定うちエコ診断士
大学卒業後、断熱にまつわる資格をいくつも取得し、自ら調査や補助金申請の手配、セルロースファイバーの施工から窓の取付まで行える業界でも異色の人物。「日本中の住宅性能の低さを解決したい!」と大きな夢を原動力に戸建住宅の断熱リフォームに取り組む。
「内窓リフォームを浴室で行うメリットはありますか?浴室の内窓リフォームについて効果や注意点などを詳しく知りたいです。」
このような方のためにこのページでは
- 浴室で内窓リフォームを行うメリット
- 浴室の内窓リフォームに関する注意点
これらについてご紹介していきます。
目次
浴室で内窓リフォームを行うメリット
浴室の内窓リフォームには
- 浴室を使用中の温度低下を防ぐ
- 浴室を使用中の音が室外に漏れにくくなる
- 冬場のヒートショックの予防となる
などのメリットがあります。
浴室を使用中の温度低下を防ぐ
冬の浴室では、「湯船から上がるとすぐに体が冷えてしまう」と感じてしまう方が多いと思います。これは、浴室の熱がどんどん室外に逃げてしまっているからです。部屋の熱が逃げる一番大きな原因は「窓の断熱性能の低さ」です。部屋の熱の約7割は窓から逃げていきます。内窓リフォームで窓の断熱性能を上げてあげることにより、浴室の熱は逃げにくくなり、寒さを感じにくくすることができます。
浴室を使用中の音が気にならなくなる
内窓リフォームを行えば「防音効果」を得ることもできます。これは内側の窓と外側の窓の間の「空気層」を通る音を弱める効果があるからです。
防音効果は「建物の外から聞こえてくる音」と「建物の中で出す音」の両方に効果があります。ですので、「外の音を気にせずにゆったりとお風呂に入りたい」という方はもちろん、「浴室を使っている間の音が外にもれないようにしたい」という方にも効果が見込めます。
冬場のヒートショックの予防となる
冬場は暖かいリビングから冷え切った浴室に移動することにより急激な体温の乱高下で心臓に付加をかけてしまうリスクが大きくなります。このことで起きる心疾患のことを「ヒートショック」といいますが、日本ではヒートショックが原因で年間約17,000人もの方が命を落としています。
内窓を取り付けることにより、浴室から室外へ逃げる熱を抑えることができるため、ヒートショックのリスクを小さくすることができます。
浴室の内窓リフォームに関する注意点
浴室の内窓リフォームを行う上での注意点は
- 結露やカビのリスクは完全にはなくならない
- 使用していない時の温度低下は防げない
などが挙げられます。
結露やカビのリスクは完全にはなくならない
内窓リフォームを希望される方の中には「内窓リフォームを行えば結露がなくなると聞いた。浴室につければカビもなくなるのではないか」と期待をされている方もおられます。しかし残念ながら内窓リフォームを行なっても窓に発生する結露をなくすことはできません。
これは浴室は使った後の空気中の水分の量が非常に多い状態となっているからです。またそのことから、カビに関しても発生してしまうリスクは十分に考えられます。
特に注意すべきなのは内窓と外側の窓との間の空間である「空気層」にカビが発生してしまう可能性があるということです。こまめな掃除を行うことが大切です。
使用していない時の温度低下は防げない
確かに内窓リフォームを行えば浴室の温度の低下を抑えることができます。しかしそれはあくまでも「使っている間」の話です。誰も使っていない状態のままだと内窓を取り付けたとしても浴室は冷え切った状態となってしまうので注意しましょう。
厳密には、床下断熱がしっかりとされている建物だと浴室も「断熱空間」の一部となるので他の部屋と同じ暖かさを感じることができますが、これまで調査を行なってきた多くの物件では浴室の断熱材の施工方法について不十分であるケースが見受けられました。
もしヒートショックの予防を期待するのであれば
- 一番風呂を避ける
- お湯をわかす時、浴槽のフタは開けたままにしておく
などの工夫をしていただくことをおすすめします。
まとめ
今回は浴室の内窓リフォームについて効果や注意点について解説してきました。
断熱リフォームの匠では浴室をはじめ、リビングやキッチンなど、内窓リフォームを行うための現在の建物の断熱性能の調査やサイズ計測などを無料で実施しています。
もし「内窓リフォームに興味がある」という方はお気軽にご相談ください!